セブンイレブンと7-ELEVEN/接客態度悪いのが当然であるという文化について

考察

このブログには、カナダに行きたいけどどうすりゃいいすかねー的なご相談も多々頂きますので、たまにはこういうカナダと日本の違いについて書いてみても面白いかもなと思い、僕の住む街の見たまま、感じたままを、渡加志望な方へ向けて書いてみようと思います。

僕は残念ながら、大学を出た訳でも社会学的な物を勉強したわけでも無いので、ただの一般人視点でのお話に留まりますが、『日本のセブンイレブン、すごい!』と思う訳ですね。んで、対照的に『こっちの7-ELEVENありえんわ…』とも思う(というか思ってた)訳です。

この違いを考えていたら、ある意味文化的な違いみたいな物が見え隠れしているような気分になってきたので、ちょっとその発見か考察を気の向くままに綴ってみようと思います。

 

まずは、誇らしき日本のセブンイレブン

3月に日本に帰国し、コンビニへ行った時のお話ですが、まず、店内に入って「いらっしゃいませ!」。うん、この時点ですごいんですが、買い物済んでレジを普通に終えるかと思えば「お弁当温めますか?」って、もはや付き合ってくださいと告白したいレベルの親切さ。そもそも、コンビニに電子レンジがある!その上、「2300円になります!」って、いや見りゃ分かるんだけれども声に出して伝えてくれるんです!感動の嵐で涙でそうですわ。で、御釣り渡す時に手を添えて渡してきた!…何を言っているか分からないかもしれませんが、とにかくこういう扱いが久々過ぎて泣きそうでした。

加えて店内を見渡すと大体どこに何が置いてあるか把握できて、弁当棚とか奇跡かと思う程に綺麗に並んでる。その上、置いてある食い物が確実に自分で作った物より美味いと来たもんだから、感動しない分けが無い。あの肉まんの味はもう(忘れたけど)忘れません!

まぁ、何が言いたいかと言えばとにかくすごいってこと。元々日本に住んでた訳だから、思い返してみれば当たり前なんだけれども、それを当たり前と思わない生活が続いたもんだから、久々の日本コンビニ事情にびっくりというか、改めて感動してた訳です。帰り際に「ありがとうございましたー!」とか、もはやアレか!セレブかっ!!

 

さて、一方カナダの7-ELEVEN

店内に入って聞こえてくる音はラジオ的な音、レジではどこの国の人か知らないけどとりあえずテレビ見ながら何か食ってるおっちゃん。買うもの決めてレジの前に立って奥から人がやってくるわけですが、当然ながら無言。僕は7-ELEVEN行く時とか、ぶっちゃけコーラかコーヒー買いに行く時くらいしか行かないわけですが、袋は出してこないことがあるので、「あ、袋ください。」とこっちから言うのが癖になってしまいました。お釣りなんか手渡しで渡すはずない、『きっと僕の手が汚れてるんだ…』と幼い僕の童心は傷ついてしまった…なんてことは無くて、ぶっちゃけ慣れたんで別にどーでもいいわけです。

店内は当然何が置いてあるかよく分からない、なぜかフローズンフードのとこにバナナとかりんごとか丸っと置いてあるし(まぁ、文化なんだろうけど、もっと置き方とかあるんじゃ…)。陳列もへったくれも無いので、個人的に7-ELEVENは『食物か、スナックか、コーヒーか、コーラ的な物買いに行く所』ってなってます、あ、サンドイッチくらいだったらあるか。とりあえず、お弁当とかおにぎりとかあるわけないじゃんってことが言いたいわけです。

 

挙句の果てには、クレジットカードで支払いする時にたぶん店員の見てるスクリーンには僕の名前とか丸見えなんでしょうね、「お前、名前GOTOっていうの?ぷぷ、Where are you GO TO?(どこにいくの?)」なんて人の名前で面白くないジョークかましてくる、『オイオイ後ろのチャイニーズにも聞かれちゃってるよ、つか笑われてるよ、何この国際間オヤジギャグ勘弁してよ…(汗)つか、個人情報もへったくれもあったもんじゃねーな』と思いつつ。「あんたの家へ(GO TO!)」ってノリで返してアホ談話…

これが日本だったら…想像しただけでガクブル。起訴とかされるんじゃないかとガクブル

(ちなみに、もちろんお店によって接客態度とか違うので、僕の家の近くのセブンだけなのかもしれません。いや、そんなこと絶対無いと思うけれども…)

 

しかし、潰れない7-ELEVEN

そのアホ談話したセブンは、街のど真ん中に有るわけですが、少なくとも僕がこっちに来た4年以上前からあって、潰れる気配など微塵も無い。

なんで潰れないのか、っていうか何が違うのか、色んな人の意見を聞いてる内になんか、そもそものコンビニ店員に対する認識の違いが大きい気がしてきました。

一言で言うなら客がそういうもんだと思ってる。っていうことかと思うんですよね。

 

いや、だってもらってる給料そんなもんだしーって“皆が分かってる”

こちらは給料以上の働きは基本的にしない。時給数ドルレベルで働いてるのに、なんでそんな懇切丁寧な接客せないかんのよ。って考えが浸透してる気がします。残業なんかするわけないし。何より、コンビニ店員じゃ良い接客してもチップが出ない。そりゃ頑張る意味ないよね。ってことでいんじゃねーかと思いますし、客側もそれがわかってるから無茶なこと言わない。自分が面白ければ談笑はするかもだけどもー。(まぁ、なによりストが多い…この間、教員が一斉ストライキして、あちこち学校休校でお母様方がお困りでしたわ…)

ただし、逆に有名レストランとかの接客はとにかく素晴らしい。

一度だけ、たった一度だけですがバンクーバー随一の某有名レストランへ晩ご飯に行ったことがありましたが、もう何されても至高に近いレベルの接客でした。

席には常にジェントルマンなおっさんが着いて、僕らに飯の説明とか、お酒の由来とか(全然意味わかりませんでしたが)説明してくれるわけです。試しに、目配せしたらこっちくるかなーとか思ったら本当に来ちゃうし…ごめんと謝りましたが、この時はすごいなオイって思いました。

正直、それまでカナダ人の接客なんか話にならないくらいに思っていたので、心の中で『ごめん、こんなすごい接客できる人も居るんだ!』と反省したのを覚えています。その後、冗談じゃない金額の請求とそれに伴うチップ(全体金額の15%くらい)であの罪悪感も遥か彼方へ吹っ飛びましたがね。

もらってる金がバイトレベルの物なら、バイトレベルのクオリティ。高給取りなら高給取りらしいクオリティ。僕が感じるカナダで働く人達はこんな印象が強いです。

 

例えばこの前印刷した名刺のおはなしー

僕のFacebookを見くれている方々は既に経緯をご存知かもしれませんが、先日日本に帰る機会があって日本用の名刺が欲しくなったことがありました。その時の印刷屋さんお話です。

友人に教えてもらった印刷屋(以降A社)があって、なかなかクオリティが高く面白い特殊印刷を請け負ってる会社で、なんとそこで1000枚で$30という格安で請け負ってくれるということが判明。早速依頼して、1週間程で完成しますとのお話だったので『結構時間かかるんなぁ』と思いつつも、渡航まで2週間あったのでお願いしました。

が、しかし。蓋をあけてみれば1週間半経っても連絡が来ない、問い合わせてみたら「あれ3週間くらいかかりますー。ごめんなさい。」とA社のご担当者様。

この時、日本なら声を挙げて「ふざけるな!」と怒鳴るところだったのかも知れませんが、もうこんなこと何度あったか分かったもんじゃ無かったので「あー、$30じゃぁやっぱりかー。」って事で元々知っていた低クオリティで300枚$150近くする印刷屋B社に依頼。そこは2日で出来たので、汚い印刷でおまけに高いですが、一応打開策は用意しておきましたって経緯。

この時、個人的に反省したのは$30程度の印刷しますなんて所に2週間しか猶予を持っていなかった事次からは1ヶ月猶予を持とうと思ったわけです。まぁ、ぶっちゃけもう頼まないという選択肢もあるわけですが、確かに安いしー。

ちなみに、この時はちょっとあの手この手でクレームして飛行機出発前超ギリギリギリギリセーーーフで間に合わせることに成功したのですが、まぁこの辺はちょっと長くなるので、端折ります。あまり褒められたクレーム方法じゃ無かったですが、まぁ最終的には結果オーライでしたってことで。このへんの蘇生術はちょっと慣れてきたかもしれません(うぅむ…)。

 

よく、日本人の友達に仕事は早く終るし、カナダで働くとか楽そうでいいよねー的なことを言われます。まぁ、働く側としてはその通りかもしれないのですがカスタマーとしてサービスを受ける側としては考えようです。何かしらのサポートセンターに電話する時なんか、内容と場合によりますが30分くらい待つのは当たり前。っていうか、一時間超えで待つことなんかもフツーにあるわけです。まぁ、最初は頭沸騰するくらいイライライライライライラしたモンですが、もうなんとも思わなくなってきました。電話したら待ち時間本読んでます。

『つーか、そういう文化。』そんな言葉で終わらせてしまっていいのやら。冒頭に書かせて頂いたよう、僕はちゃんとした所で社会学とか学んだわけでも、ましてや高卒レベルの学力所持者の僕がどうのこうの言える立場じゃ無いわけなので、できればちゃんとした人にこの話題について考察して欲しいなと思うわけですが、いちカナダ居住者としての見解をまずは書かせて頂きました。

 

Kwik-E-Martを知らないの?


Original uploader was SchmuckyTheCat at en.wikipedia

この記事の内容をこちらで新聞記者をしている友人に話した所、『お前はKwik-E-Martを知らないの?』と笑ってらっしゃいました。Kwik-E-Martとは、北米で超人気アニメ『The Simpsons』に出てくるコンビニの名前なのですが、 The Simpsonsをご愛好(?)の方には馴染み深かいのでしょうか、とにかくアニメで出てくるこのKwik-E-Martがダメダメ過ぎる(笑)

興味のあるかたは一度見てみることをオススメしますが、アニメ中ではこのコンビニ店員はどこの国の人か分からないけど接客態度最悪で商品の値段もアホのように高い。それをネタにして要するにバカにしてるんですが、”アニメの中の話しでしょ?”と侮ることなかれ、このKwik-E-Mart、北米の7-ELEVENとCircle Kがモデルらしいのです(笑)

んな変なモデルにされたら、さすがに怒るでしょと思ったのですが、その超有名アニメ中でKwik-E-Martという悪名高く馬鹿にされた7-ELEVEN、何を考えたのか、 The Simpsonsの映画公開に合わせて、本当にリアル7-ELEVENをKwik-E-Martに改装するという行動に出るもんだから笑っちゃいます!

日本でこんな取り扱われ方されたら、やっぱ怒りますよね?しかし、このリアル店舗を本当にKwik-E-Martにするという行動に出た7-ELEVENはなんと売上30%増を達成。接客態度最低最悪で、値段もめちゃ高く、世界的に人気のアニメで大いに馬鹿にされているのに、売上が上がる(笑)。なんともそれで良いのかと考えたくなるんですが、そういう最悪の接客態度やサービスそのものがもうキャラクターになってるんだそうです。

何度も書きますが安い給料で、接客態度が悪いのは当たり前。むしろそれをキャラクターですからと、プロモーションに使おうとする7-ELEVENは、もはや日本のセブンイレブンとは全く違う物と考えた方が良いかと思います。

個人的には、んなKwik-E-Martのプロモーションに使う予算があるなら、接客とか、サービスとかそういうのをもっとなんとかしろよ!(実際そういう話しも合ったらしい)と思うのですが、この考え自体がそもそも合ってない、悪いもんは悪い。のでしょうね。

 

とまぁ、書いてはみたものの、特にこの適当さ加減を変えたいと思っているわけではありません。『もういいやー、慣れちゃったしー。』って感覚で実に中身の無い話しなんですが、たまにはWEBネタ以外でこういった日本とカナダの違いとかに触れても面白いもんかなと思い記事にさせて頂いたのと、このサイトでは留学に行きたいわ~って人から相談を頂くことも多いので、僕の感じる現実も知って欲しかったわけです。日本特有の接客サービスに慣れているのであれば、その辺超適当な接客やらサービスに大らか(?)というか順応出来る人じゃないと、もしかしたらストレス溜まりまくりかもしれませんね。って話しをする時にこの記事使わせて頂きます。

まぁ住めば都。郷に入れば郷に従え的なお話でした。

以上、いかがでしたでしょうか?

長く住んでいれば沢山の日本人とも知り合いになるわけですが、やはりこの辺は各々凄く意見が別れる所。日本で受ける当たり前の接客が受けられない事に我慢ならず嫌気が指す人ももちろんいますし、この適当さ具合で別に構わないという人もいます。中には日本特有の接客サービスをカナダで展開しようとする人もいますし、本当、色々な意見が飛び交います。

もちろん、カナダのお店の全部が全部、そんな最悪接客レベルだとは言いません、給料安かろうが高いクオリティで接客するお店もあるかもと思いますが、日本に比べれば絶対的に数が少ないのも事実だと思います。皆様はこういった文化、ぶっちゃけどう思いますか?

加えて僕はバンクーバーのことしか分からないので、他国がどうなってるのかとか、気になりますねー。誰かご存知でしたら教えて頂けると凄く嬉しいです!しかし、日本みたいにカスタマーとして恵まれた文化は、僕は他には無いんじゃないかなと思うんですが、どうでしょうか?

・・・・・っていうか日本のセブンイレブンがこっちに来てくれないかなぁ。

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