日本の人材不足が深刻で世界ワースト2位なのは、それが日本の良い所だからという話

考察

ちょっと真面目に書いてみようかなナウっ!という感じで、早速ふざけて書いてごめんなさいのセナです。皆さまお久しぶりです。

さて、下記のニュースがちょっと目を引きましたので、外から見た人間の感覚として考察記事でも書いてみようかなと。人材のミスマッチが世界トップレベル、つまりは必要な専門職がいないよー。という結果ですね。そらいないだろうよ(笑)という記事を今日は書いてみようと思います。

人材不足を示す「人材ミスマッチ」、日本は世界33カ国中ワースト2位
Haysの日本語プレスリリースはこちら

IT系の留学と海外就職のサポートばかり何年もやってると、日本という国の良い所、悪い所等、色々自分勝手に考える癖がつきまして。まぁそもそもすべての物事には良い面と悪い面が必ず存在するので、結局のところそのバランスを考えつつ生活するしかないわけだから、どっちが良い、悪いという話はではないんですが、それでも言いたい事はあるわけで、書きたいことを書いてみます。

前提

まず、前提として普通の人は自分がしたい事を見つけることができません。僕自身は元々夢とか目標とかをもって行動した事なんてない人間なので、正直「自分がしたいこと」なんて言われてもピンとは来る事はありません。目の前にそれがあったからやるという感覚が強いタイプですので、その辺に言及はしません。

とりあえず今日は、自分が『これがやりたい!』と行動出来ている人には何も当てはまらない記事を書きます。

大体そういう人たちからすると、上記の『人材ミスマッチが最低レベル』と言われても、彼ら「自分のしたいことが出来てる組」からすると「???」としか思わないからです。なので、この記事で書く事の全ては「自分がしたい事を全力で頑張る族」には全く当てはまりません。そして当然僕らはそういった人達を全力で応援するべきなので、自分がしたい事を全力で前に向かってやれてる人は「こういう考え方の人もいるんだー、ばかだなー」程度に見てくれれば良いかなと思っています。

逆に未だ迷える子羊を続けている方は目ん玉かっぽじって読んでくれても…、得に何か得られる物があるとは思いませんのであしからず。

とりあえず日本って新卒文化(実力無くても就職出来る)よね

いきなり話がそれますが、上記のようなツイートがバズっていました。僕はこれだけ見れば日系企業の方に同情します。確かに海外に10年以上住んで、そのうち半分は日本人の海外進出のためだけに全力を出してきた立場の僕から見て、外資のやり方は海外のそれと同様である事が多いです。実力さえあればいくらでもだす。待遇面でも同様です。日本で仕事してて、海外に就職したら給与が急に3倍になったなんて話も本当にざらです。

ですが、海外(少なくとも北米圏)の若者を相手に、日本の失業率の低さ、新卒採用の話をすれば、8割方は『羨ましい』を連呼します。

で、上記のツイートに戻るわけですが、そりゃぁ新卒文化のある日系企業からすれば『本来、学校でやるべきことを信じられないくらいの学習コストを負担して、何もしらないド素人に研修という名の元に人員割いて教育して、新人なんて大して会社の利益にならないのに、そんなうちから福利厚生ちゃんとして、場合によってはボーナス出して。そこまでして他所行くなんて…恩は感じないの?』と言いたくもなるわと。

会社目線から見ればそんな感じ。個人から見れば『新人は会社が育てるべきもの』なんでしょうが、そんなん世界水準から見て異常でしかないので、北米圏の若者から見れば「Oh!二ホンのかいしゃは新人にキョーイクまでしてくれるんですかー!あんびりーばぼー!失業率ヒクイー!二ホンスバらしいー!」となるわけです。

どの国も失業率を抑えようと必死な中で、そうした環境を現実にした日本には感服するほかありません。

というわけで、会社が『恩を感じろ』と豪語する事に、必ずしもダメ、絶対。とは言えない感情がここで湧き起るので、立場上は『ほら外資いいだろ?海外挑戦したら?』と言うべき所、言いたくないという思いがそれなりに出てきます。(ちなみに上記のツイートされた方には当てはまらないんじゃないかなと思うのと、あくまで僕の意見なので、その辺は悪しからず。)

あと、たまに実力=学歴と勘違いする人がいますが、当然その学校で学んだ分野が仕事に直接役に立つのであればそれは間違っていないでしょう。

ですが実力とは「目的を果たすために実際の行為・行動で示される力」を意味するので、ここでいう目的が会社や社会での貢献である以上は、実力なんてゼロに等しいのです。一種のフィルターにはなるでしょうね。あと、北米も学歴社会じゃないかという人がたまにいますが、あれは学校機関を通して何をしたかが前提となっている事が多いので、

『有名大学でフランス語文学を学んでいました、事務職を希望します!』⇒『おぉ!あの有名大学なのか!(何学んでたか知らんけど)採用!』

みたいなイミフな状況は(全くないとは言わないけど)そうそう生まれません。毛色が全く違う学歴社会です。

そもそもどっちを選ぶかという話

さて、そもそも論として日本の良い部分である「平等」という言葉は、優秀な人を押し付けて、不出来な方を押し上げる事から成り立つものである事は、全員の合致が取れる事柄じゃないかと思います。

具体例として、新卒があるからこそ成り立つとも言える就業率、普通の世界的一般常識で考えれば『自分達の会社のメリットにならない人材は雇わない』なので、現代のような新卒文化は起こりえない。単刀直入に大学時代に『自分探し』をしてる人の大半は世界的常識で見て何も出来ない人が多いので、仕事なんか無いわけです。

(New Gradsを採用する会社なんかはありますが、あれも出来ない人はプロベーションで首になるので新卒と同義にはならないかと)

それを日本の失業率低下と就業率向上に同時に貢献しているであろう新卒制度を使ってようやく皆と平等にギリギリのラインで立たせてもらっている。日本様様なわけですね。

弱きを助け(実力が伴わないのであれば会社が補い)、強きが損をする(そんな実力が伴わない人達と同じ待遇orz)。これが日本の良い所でもあり、悪い所でもあると思います。

もちろん、一部のスタートアップや採用に対して力を入れる会社は、新卒文化の中でもきちんと実力がある人を採用してますよって会社もあるにはあるでしょうが、国とは大企業を中心に判断されるのが現実ですので、大きい会社さんがそういう状況である以上は日本=そういう制度となるのは現実なわけです。(まぁそれが当たり前なら人材のミスマッチなんて大分減るでしょうしね)

というわけで、日本で専門職が人気無いのは当たり前

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000008738.html

ようやく本題に戻る前に、何度も言いますが『やりたくて専門職やってる』という人に当記事は何も該当しません。が、世界の大半はやりたくも無い事を仕事にしている人が8割、下手すれば9割である現実が前提となります。やってみて好きになる程度の人が多少いれば御の字でしょう。

そういう大多数の人たちが動かなければ国の評価はいかんともしがたいわけです。

というわけで、残念ながら祖国日本において、一般人の思考回路としても専門職になるメリットが普通に考えて皆無に等しい。ちょっとPCに興味があったとしても、多少ゲームやプログラミングに興味があったとしても、実は人工知能に興味があったとしても、実は普段使ってるスマフォアプリを自分も作ってみたかったとしても、そんな興味押しつぶして事務職とかに入った方が圧倒的に楽で、安定する。僕らの業界の人であれば「その程度しかやる気が無かったんだろ」って突き放すでしょうが、突き放した結果が世界的に見られる専門職ワースト国のレッテルです。

  • 新卒一括採用で皆平等に雇ってもらえるのであれば、別に今頑張る必要が無い
  • 周りを見渡しても専門職で裕福な人がいるわけでもない、稼げるわけでも、待遇が良いわけでもないという印象
  • 一般的な事務職を募集する大企業は福利厚生がしっかりしていて、住居手当も出て、交通費すら出るのに、専門職を募集する企業は出る所が少ない
  • そういう大企業は専門職を求めてない、目指すメリットが無い
  • 結果:多少専門職に興味があっても、目指すメリットが思いつかないので押しつぶして普通に生きる

こういう図式は安易に想像できます。ぶっちゃけここ違うんじゃないかなって思う所も多いので、全然違うって方は是非世界的専門職ワースト2位国がジャパンである理由を教えてくだされ。僕も勉強します。

もちろん、こうして流されて銀行員なり何なり、以下のようなニュースであたふたするのも自由です。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22843370Y7A021C1MM0000/

これも何も考えず銀行員になるのではなく、そこで自分の能力をどう生かすかが中心に銀行員を選んだのであればあたふたする必要は無いはずです。

それは誰かが悪いのではなく、多くの企業で必要とされる能力(現代必要とされる能力)を持とうともしうなかった自分が悪いだけの話、またはそれが経歴や学歴といった過去の遺物であると勘違いした本人の勘違いが招いた結果。現代においての安定とは、いかなる環境下でも必要とされるスキルや能力を持つ人間が真の安定を手に入れるのは明白なのです。こんなこと書けば『そんなん別に言わなくても分かってる』という声が聞こえてくるようで聞こえてきません。

エンジニアの例に移れば、友好国のアメリカさんでは億万上者だったり、悠々自適な生活を送るエンジニアだったりが散々もてはやされております。日本人エンジニアはそれを美徳と考えるのか『お金の為に働いているわけではない』とか言いますが、結局のところ人々に希望を与えるの最初の一歩はそういう俗世間的な憧れなわけなので、専門職はそれまでの努力の総量に応じて、心身ともに裕福でなければなりません。これは別に当たり前の話をしているだけです。

なので、日本の専門職が憧れの的とならないのは、僕ら現役世代にも大いに責任があると考えます。稼いでる人はもっと稼いでる事をアピールし、自由である人はもっと自由である事を主張するしかないのです。こう書くとなんか嫌な奴っぽいですが、要はカッコよく目立つ必要があるわけです。柴咲コウ頑張れ。

だいたい、バンバンミサイル打ってる迷惑な国でさえ、エンジニアは戦士だなんだともてはやされているのに、なんだこの差はと言わざるを得ません。

そういう俗っぽい所から来る憧れが、結果として10年後の業界を盛り上げるきっかけになるわけです。これは悲しい話ですが、現実としてそういうもんだと思います。

もっと腹立たしいのが、なんで中高生までエンジニアがなりたい職業ランキングで1位なのに、大学生になって一気にランキング下がって事務職が一位なんですか。この中高生が大学生になった時、同じくエンジニアになりたいと思ってる人ってどれだけいると思いますかね。いないよ、今のままじゃ。

http://diamond.jp/articles/-/142326
https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/49648

もちろん、何度も書きますが僕はそれ以外の人たちに嫌われたくはないので『自分がやりたいからやってる』人たちや、『社会的に意義があるからやってる』という人たちは当然素晴らしき人です。僕の周りにもそんな人達ばかりなので、刺激にしかなっていません。

ですが、今回議題に出しているのは『日本が専門職にとってクソな国としてみられている(内からも、外からも)』という事実です。別に他人にどう見られようが構わないという方はそれで良いのでしょうけど、僕は嫌です、腹立って仕方がありません。

あとついでに、若い世代が見ているもの=お金じゃない、という事は考えました。最近の若者は金の為に働いてはいないなんてよくニュースにもなりますが、その代わり出てくるのはライフワークバランスとかいう、人として当たり前過ぎて、なんでわざわざ横文字にしたの?っていう単語が象徴とする、時間に対するあこがれ。

その場合は上記の事例で言う、お金が時間に差し変わるだけなのかなと思うので、別に深く言及しません。IT億万長者たちも時間に追われているでしょうが、流石にその辺の一般人以上に有意義な時間の使い方はしてるでしょうから、ライフワークとは遠くなるかもしれませんが別に良いでしょう。

結局どっちを取るかという話

冒頭から述べているように、日本の新卒文化に代表とされる弱きを助ける制度は目まぐるしい成果を上げています。今回の衆院選のデータや演説も投票の為に見られる範囲で見ていましたが、更に就業率が上がったと聞いた時はすげぇと思いました。「元々信じられないくらい高かったのに…」という感じです。ただ僕個人の意見としては明日の動向すら見えない現代において、その安定性は果たして意味があるのかな疑問も感じているので、全て好意的にとらえる事はできていません。

ですが、じゃぁ専門職等が人気を出すよう、専門職の全体給与を上げ、実力主義で給与の配分を決めようなんて事をしたら、現状の就業率の高さや失業率の低さは保てないでしょう。実力主義で頑張った人が認められる社会というのは、基本概念として差別的であるからです。

なので、そんな新卒文化に味を覚えて会社の貢献に甘んじている人が「外資いいなぁ」となっても正直意味なんてないでしょうし、そもそも生きてる文化が違うんじゃないかと思わざるを得ないというのが正直なイメージです。

現状僕が言える事としては、実力社会で自分が頑張った分だけ成果を出してほしいというのであれば海外で頑張れば良いし、自分に実力が伴っていない事が前提で動くのであれば、日本でしか生きられないという事です。こう書くと、好きな日本に住める自分は幸せとか、論点おかしい議論にもっていく人もいますが、そうなると日本でも国外でも生きられる僕らはより一層幸せという図式になるので、いろんな意味でブーメランです。人生におけるオプションは多いに越したことはないので、そりゃ日本だけじゃなく国外でも活躍できる人材になる事は、国力アップにもつながるでしょう。

なので、僕の結論としては、日本で若いうちに海外で働けるだけの実力を身に着けた後、日本に戻るのが最強だと思っています。これは社会人だろうが学生だろうが共通です。

当然それが当たり前になれば、日本企業は一時衰退するでしょう、外資企業と日本企業は日本人の若者に天秤にかけられる事になります。そうなると、実力のある人間からして現時点の日本企業に勝ち目はありません。

日本企業は、そんな国外で通用する日本人であっても、自国に帰って尽力したいと思わせるだけの魅力を兼ね備えなければなりません。それは企業努力の方なので、勝手に頑張って欲しいところですが、残念ながら極一部のスタートアップくらいしか、現状国外で通用した日本人が戻りたい場所は無いようにも感じます。

https://anond.hatelabo.jp/20170403094257

とまぁ色々書きましたが、結局実力ある奴らは自由だし、なければ不自由だしと、非常に当たり前の話でしかないんですがね。

僕はIT業界を含め、クリエイティブな職種は現在世界で最も安定的な職業だと思っています。世界各国で実力さえあればどこでも可能性があり、上下関係が薄く、待遇も(普通の思考回路の会社であれば)良い、当然実力が無ければその辺の中学生にすら劣るので、ハッキリと命運は分かれますが、時代背景が移り変わりやすい現代において、学び続ける事は当然の事なので、折角学び続けるのであれば未来を作る職業に、安定を求めて選ばれてもいんじゃないかなと、そう思う次第であります。

また、最後になりますが、勘違いしてほしくないのは海外式だからじゃぁ良いかと言われればそれも違うと思います。実際住んでて感じるのは、やはり北米全土に共通して、お金のある人(実力を認めてくれる人)には優しいし、そうじゃない人には住みにくい。チップの概念なんて基本、お金のある人に良いサービスしたらもっともらえるよってのが基礎概念だし、Amazon.ca一つとってもプライム会員(多くの金を払う人)の配達速度は日本のそれに匹敵します。対して日本は、どんな人にも平等の質とサービスを提供してくれる、これは素晴らしい事です。

実力が追いつかない人でも淘汰されない世の中に一番近いのは日本だと思うし、実力がある人でも楽しめる会社が最近は増えてるのも事実。だから取捨選択でしかなくて、実力を認められ、住む場所、待遇、ポジション、全てのオプションを広げるという意味では、ボーダレスであり、流動的である現代において、海外という選択も当たり前に存在し、それを捨ててはならないという話にもっていきたかったけど、相変わらずまとめるのが下手なのでこの辺にしておきます。

それでは皆さん、良き専門職ライフを~。

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