現代における留学が無意味だと思う5つの理由と、目標とすべき5つのこと

考察

僕はFrogというクリエイターの留学サポートを行う会社を運営しています。僕自身もWEB業界の人間なので、未だに色々なことを聞かれる事が多いですが、もちろん今日は僕自身の留学経験の話をしようとは思っていません。

相談を受けるようになってからは早4年が経ち、海外生活は人生の約1/3を迎える事になってしまいましたが、僕はここ数年、留学というキーワードと結構真面目に向き合ってきました。どれだけ大きな留学斡旋をしているどんな人より、少なくとも僕らのクリエイティブな、専門的な業界における留学では最も情報と知見を広げてきた自信があります。何十社という会社を周り、何百人という相談者を話をし、様々な国のクリエイターと話し、政府公認のコンサルタントや弁護士とも幾度となく話をしてきました。

その結果として出した答えが、今の日本の『留学』は半分終わってる。少なくとも今のままじゃあまり意味を成さない。グローバル人材が必要だと言われる昨今の中、年々留学生の数が落ちてきているのに対し『内向き』だとかなんとか言われていますが、そもそも海外に渡る事で得られる物よりも、失うものの方が多いという判断になってるからだと思うんですね。

というわけで、今日は専門職ながら留学という物にずっと向き合ってきた僕が感じる、日本に必要な留学の形の事を書こうと思っています。

ただ、今日僕が書きたいと思っているのはキャリアにおける留学であって、観光や世界観構築のための留学では無い事は、先に断っておきたいなと思います。

現代の留学が無意味だと思う5つの理由

理由1.留学が観光の延長になっている

現地の人と友達になれればOK』これが現代における留学の9割であり、その殆どだと言って良いと思います。で、実際海外を観光したことがある人はわかると思うんですが、正直、現地の人と友達になるレベルであれば、それって観光で十分なんですね。

カナダという国においては特に観光ビザでも語学学校へ通う事は可能なわけだし、日本にだって外国人は沢山居ます。今ならオンラインの英会話を受けるなり、インターネットで文通相手を探すなりでお友達を作る事は非常に簡単になってる。

語学を学ぶという面で言えば、冷静に考えると海外に行く必要性はほぼゼロな事に気づくこともあると思います。それがほぼ誰の改革も審査も無く、ノータッチな業界である事と、既存メディアの力や先駆者がまだまだ強く、その冷静に考えればわかる事に蓋をするように『私は海外に出たからこそ英語が出来るようになりました』みたいな方向へ無理やり持っていってる。それにも限界が来ているような気もしますが…。

何はともあれ、今の留学という業界における実態の、ほぼ殆どは『観光』。文化交流と言う名の外国人の友達を作って、英語勉強してそれで終わりなので、観光ビザで殆どが実行可能なレベルであり、そりゃ『ブランク』を嫌う傾向にある日本企業からは特にですが、社会人の留学なんて意味が無いと思われても仕方ない。実際、海外へ渡った日本人の実態を調べるため、あらゆる人材育成や紹介を行うプロの方々のお話を聞いても意見は変わらない。学生の留学も休学までしてやった割には新卒で得られる年収や待遇に大差が出るわけでも無い、就活時にちょっと話のネタが増えるレベルで、むしろデメリットになる可能性すらある、それなら近しい業界でインターンしてた方が余程良かったとなる。留学生が減るのも理にかなってるわけです。

理由2.エージェントが学生のキャリアまで考えていない

で、これって誰が悪いかって言えば、別に留学する人が悪いわけじゃないんですね。留学という物自体を商品だとし、キャリアをまるっきり意識しないエージェント側の姿勢にこそ、問題があると思っています。

留学を斡旋する業者が力を持っている国や地域、この人達は学校に学生を紹介すると紹介料を受け取ります。当然、企業である以上は利益を追求しなくてはならないので、紹介料の高い語学学校へ送るし、大抵の語学留学生が学校に求める物なんて『スピーキングを伸ばしたい』、『外国人の友達が欲しい』の2点なので、とりあえずベースで作らせるなり、スピーキング対策してるという学校(ほぼ全てですが…)のコミッションレートの良い所へ生徒を送る。

正直な話、語学学校に関して明確な違いがある所なんて殆ど無いと言う学生も多く、勿論海外の大学進学やIELTS対策、TOEFL対策なんかの試験対策は別ですが。とりあえず大勢を日本から呼び寄せて学校へ通わせる事がエージェントという“キャリアの一部を共に考えるべき組織”の目的になってしまうと、その人、個人個人のキャリアにまで目が届くことはまずないし「とりあえずワーホリ取っていけば良いよ」で、良く考えもせずに一生に一度の機会を軽々しく使わせる。

そうじゃない所はサポート費用として入会金のような物を支払ってもらい、留学申請のサポートをする。サポート内容は極簡単で『普通、英語出来ればやれることを、あなた達は英語が出来ないから10万くらい払ってその分日本語で対応してあげますよ』という物。英語を学びに行くという事が目的の人たちがそんな機関使ってて良いのかという、なかなか矛盾にあふれている話だと思います。

申請方法まで教えて後は良い勉強だから自分でやってみようねとするべき人もいるでしょうし、当然必要な情報は全て伝える必要はあるでしょうけど、その場合は10万とか20万のようなサポート費用なんて取る必要は無い。仮にもし有料でやるなら日本でその位のことは出来るまでの対応力なりをつけるためのサポートに尽力すべきじゃないかな、とは毎回思います。

また、とりあえず自分たちの利益のためにと、その人のキャリアをガン無視で平然と大金を積ませて留学させる傾向も、僕はどうかと思います。僕自身が留学した時もそうだったんですがワーホリ以外のビザの種類すら知らされていなかった。海外の大学のカリキュラムや専門学校、CS(Continuing Study)、Bootcampとか、この辺行かれても利益出ないから、不要な情報は伝えないし、そもそも知ろうともしない、そんな姿勢で留学生のキャリアなんて向上するわけがない。当然キャリアのプラスにならない事に必要性を感じなくなるのは当たり前で、留学生は減る一方。そしてそれは懸命な判断だと思わざるを得ない状況のわけです。

理由3.そもそも英語だけ身についても意味がない

日本で日本語が使えたら日本においてやり手のビジネスマン、またはそれを意図したキャリアを歩めるかと聞かれれば、当然NOなわけなんですが、それと全く同じ理屈ですね。言語を覚える過程で、文化を知ったとしても、その文化の正体が”安い居酒屋の場所を覚えて可愛い女の子とお話をする”ような目的の言葉を操った程度で得られる事は、その国へ旅行したときの選択肢が広がるくらいで、グローバル市場において活躍出来る人材とは程遠い。

もちろん、万に一人の地頭の良い人は違います。語学留学の中でも自分がなすべきこと、専門性や特技と言える物を見つけだし目的と定め、その目的に対して顕著な努力を重ね、グローバル社会でも通用するだけの経験を積む人が極々…極稀に存在します。

そういった人たちからすれば留学の形なんて関係ない、海外という地に足を踏み入れた時点で「ただ平々凡々とやっててもダメだ」という意識があったり「自分から行動しなくては」という考えがある人ならそれで良いんですが、元々がレール社会である日本からそういった学生や留学生がやってくるかと言われると、それは流石に極々稀としか言えないと僕は思うんです。

英語公用語という言葉を聞くようにもなって久しいですが、例えば日本で服売ってた人が英語喋れるようになっても、それが服を売るというフィールドにおける英語じゃなかったら業績向上の面からは(ゼロじゃないにしろ)ほぼ意味無いわけじゃないですか。もちろん研修などを通じて海外ブランチなんかを見学なり実習なりしても良いわけですが、教えてもらおうのスタンスで提案に踏みきれず終わる事のどこが役立つんだろう?と僕はそう思ってしまいます。

WEB業界なんか正にそう、英語を発信源とする場合が大半であり、少しでも早く顧客や自社のサービスにその情報を反映させる、または検討し、報告し、今後の運用にしろ開発にしろ役立てる、知見とする、そういう意識は極当たり前の事。気になる技術革新や情報があれば海外のフォーラムに参加し、意見を交わし合い、必要であればその技術に対する助言をしたり、求めたりする。

これがあるべきプロフェッショナルの形なんじゃないのかなとは思いますが、海外のフォーラムで発言も情報交換も通訳無しでは出来ないのであれば、それってプロのあるべき形としては、当然「英語は学んだ方が“良い”」とはなる反面、忙しくてそれどころじゃないとなる。

英語を使う機会が少ないと言うのであれば、それはプロ意識自体の問題。英語が出来たら広げられる提案の幅も数も人も、情報の量も、圧倒的に伸びるにきまっているのに、それでもしないというのは、それじゃ日本と海外の業界格差は縮まらないんじゃないかなと思います。

理由4.留学を後押ししている企業において、「グローバル人材」の基準がズレている

そもそも論としてグローバル人材という人物像自体を育成しようとしている時点で何か疑問は覚えてしまう自分がいて、一般的な世界のグローバル人材は、恐らく『企業にグローバル人材として育てられた』というような思いを抱く人がいるのかは疑問だし、居たとしてもそれはメンターシップの話である事が多く、企業の育成方針とは異なると正直な所は思うんですね。もちろん成長促進はどこの会社でもやってるとして、それがグローバルに活動出来る人材となるための教育だとは、会社側も思ってないんじゃないかなと感じたりします。

多くの企業がいまだにグローバル人材の定義として『自分の意見がしっかり伝えられる』とか、『異文化に対応出来る』とか、『ストレス・マネジメントが出来る』とか色々定義していますが、正直もっとシンプルな物だと思っていて『外国人として自身のフィールドで国外挑戦をし、成果を出した事がある』人が日本人としてのグローバル人材ということで、僕は良いんじゃないかなと思うわけです。

留学経験があるとか無いとかで、グローバル対応力の有無なんて、まったく全然わかりません。英語を公用語にしようが、グローバル環境下において学生のアルバイトレベルの挑戦もしたことが無い人材がいくら集まった所で、それってうまくいくのかなと思う次第です。

理由5.やりたいことは国外に出ても大抵見つからない

そもそも、1年とか半年とかそこらの期間限定の留学から『やりたいこと』なる物を見つけるなんて人は、それこそ万に一人の超絶ラッキーか、普段から視野を広げる生き方をしていたかのどちらかだと思っていて、個人的にはやりたいことの見つけ方とかそういうのはこの記事で書いたように、これしかないと僕自身は思っていますが、話を聞いて自分なりの分析をする限りだと、親の教育や環境から来る先天的な見つけ方、あらゆる事にとりあえず全力でチャレンジしてみての行動型、そして運命の白馬の王子様に本気で道歩いてたらたまたま出会ったレベルのラッキーを見つけた運まかせ型の3パターンはあるかもな、とは思っていて、現代のような情報過多な社会において見つけられないのであれば、海外に出た所で見つからない事の方が正直圧倒的に多い。

その中でも超ラッキーだったり地頭がそもそもめちゃめちゃ良いような、やりたいことを見つけた万に一人の留学経験を、さも大多数のように取り上げているのが今日の留学の姿であり、そんな幻想は一度壊して作りなおす必要があるようにも感じています。何はともあれ、日本で見つからなくて海外出たら見つかったラッキーなんてのは、自分には関係の無い話だと考えた方が、僕は良いんじゃないかなぁと思うわけですね。(もちろん自分がラッキーに出会う可能性もあるので、挑戦する事を止めたりはしません、それはそれで自由かなとも思います。)

留学の目標とするべき5つのこと

目標1.観光の延長ではない、就労を前提とした留学を

グローバル人材となるための最も効率的な方法は自力で現地企業に就労ビザを出させる事だと思っていて、基本的にどの国であっても現地国民を大事にする中で、自分の優位性をアピールし、相手を納得させ、外国人であることのデメリットを差し置いても自社で働かせるというのは、交渉力、専門技術、人格、そのあらゆる面で一定のレベルを超えて居なければならない、特に英語という意味でのコミュニケーションの面では、天地がひっくり返ってもかなわない場面の方が圧倒的に多いわけだから、それ以外の武器を増やすしかない。

だから、日本人でグローバル人材の獲得をしたいと言うのであれば、方法は簡単で、自分の必要とするポジションにおいて『過去に国外企業から就労ビザのサポートを受けた経験のある人。』とでも募集要項に書いてしまえば良いんだと思います。

ちなみに、就労ビザ取得のためには一般平均以上の給与をもらっている事が条件になる場合が多く、例えばカナダのBC州におけるWEBデザイナーという職種は平均賃金が24.04カナダドル(Job Bank参照)。一般的なフルタイムの週40時間働けば一ヶ月の給与は3846.4カナダドル、超円安のこの時期の為替でも日本円にして330,475円、為替時期によっては40万オーバー。これをもらえなければ就労ビザは出ないわけなので、それ相応のスキルも当然必要になる。「平均以下の給与(誰でも出来る)なら、現地の人雇えよ。」っていう理屈ですね。もちろん、コミュ力を自身の能力としてアピールするのであれば、英語に対する努力は1年やそこらで終わるわけも無い。

基本概念として、現地で認められるという過程の上で『現地人より劣ってはならない』。それが現地就労という面で、一般的な普通の人が歩む上での当たり前となります。

そしてそれが達成出来ようが出来なかろうが、目指す事に対しても、多大な恩恵があることを僕らは知っているため、Frogが推進するような、専門職の留学こそサポート出来る体制を当たり前としなくてはならないし、自分探しは観光と定義して、自身の専門性を意識した渡航を『留学』とすべきだと、僕らは考えています。

加えて、仮に日本以外に国外でも通用した実績があれば、その後の選択肢は無限大に広がります。そもそもFrogのような留学生として迎え入れる人数が少なく専門職だけの留学サポート会社が成り立っている理由も、海外と日本のその双方に対し、Frogを利用した(専門的知識を付ける/付けた)留学生における人材としての価値が高いからに他なりません。

日本市場においても、先ほど留学はブランクを嫌う日本社会にマッチしないという事を書きましたが、それは企業側が『ブランクだ』と判断した場合の話なんですね。「語学学校行って、その辺でバイトしました」ではブランクと見られても仕方ないですが、「現地の専門学校を卒業し、2年間のWEBサービス開発のスタートアップでWEBデベロッパーを努めました」なら、それはブランクではなく『キャリア』の一部なわけです。

またインターンシップも、北米圏における一般常識として「企業が人を育てる」という文化がそもそも無いため、ある程度の技術や能力がなければインターンすら受ける事が出来ない(語学学校やエージェントにお金を払って紹介されるインターンを除く)。なので、海外におけるインターンの質も日本のそれとはちょっと違うわけです。

そして何より、日本企業が口を酸っぱくして語る『グローバル人材』の理想に最も近い形だと僕は思っており、特にバンクーバーのような異文化社会であれば世界各国から訪れる様々な人種の専門家達との繋がりを作る事も可能なため、自分の業務遂行に必要な意思疎通、コミュニケーション、交渉力、あらゆる物を自分の実力があることを前提に、更に引き伸ばす事が出来ます。

ちょっとその辺で英語喋れるTOEIC満点者とくらべても、圧倒的にその実用性が高い事は容易に想像が着くと思います。

また、一度国外で認められるという経験を積むと、その時得た自信というのは生涯に渡り続きます。その自信は不当な待遇に合わない理由に直結し、つまりブラック企業と呼ばれる企業へ入らなければならない理由が消えます。

当たり前ですが、ブラック企業はブラック企業でしか働けないその状況が最大の問題であり、どの国、社会、会社でも働けるという状況であれば、この世に存在するはずの無い問題です。もう一方の問題は、一般的な教育の過程で、そういった適応力を養う教育が全くされていないという点にもあるかもしれませんが、そこは専門外なのでスルーします。

当然国内における選択肢があるというだけでも良いとは思いますが、海外で企業のサポートを受けて就労ビザを発行させるほぼ100%の人が通る、自分が相手に取ってどれだけ必要な人材であるかの交渉力等は、結果的にブラック企業撲滅のための布石にもなると僕は信じています。(別に僕自身はブラック企業で働いたことは無いんですが、それが理由で留学する人が多いので書いてみましたごめんなさい。)

以上の理由からも、海外でスペシャリストとしての経験を積む留学をした人と、観光の延長の留学をした人とでは、得られる物の量も質も全然違ってくるので、スペシャリストとしての留学を目指しましょうって話が、今日はしたかったわけです。

目標2.英語だけでなく、スペシャリストとしての留学を

そもそも、現地の友達を作る言葉と、自分のスペシャリティを持ちその業界人と話す言葉とでは全くと言って良い程その中身は変わってきます。

WEBであれば近年注目されている技術や、相手がビジネスの上で考えている事、これまで学んだ中でキャリアに対し活きた事、これからの業界動向、話を聞くべき人の紹介、自分を必要としてくれる人とのコネクション、その後の交渉、自己アピール、情報シェア、業界人のキャリア、自分の当たり前がどんどん広がっていく過程のほぼ全ては、自身のキャリアにおいてもどれほどの恩恵を与えられるか計り知れません。

そんなの語学留学でも言葉の重みは変えられると思う人もいるかもしれませんが、日本なら『白人と話してる自分かっこいい』が成り立つけど、北米社会においてそんな物は一部の日本大好きな人を除いてありえない。英語もよくわからない、話す内容もふわっとしていて学びが無い、そういう言葉と、スペシャリスト(を目指す人も含め)の言葉では、相手に与えられる情報の量も質も違う。

当然、こっちが与える物が多ければ多い程、相手から得られる物は比例して増える。『この人の英語がもっと伸びれば、自分はもっと得られる物が多くなるかもしれない』ここまで思わせる事が重要だと僕は考えますし、それを目指すべきです。

そのためには、相手の学びとなる知識や情報が不可欠。トリビアレベルの日本文化の自慢話では終わらず、相手の学びと情報になるスペシャリティのある会話がベストだと僕は思うのです。当然、単純な語学学習という視点からみてもこれ以上効率的な方法は無いんじゃないかと思います。

そうやって、スペシャリストとしての知見と情報、コネクションを増やし、英語はそのついでに伸びれば良いくらいのイメージで居る人の方が、僕は圧倒的にグローバル人材と呼ばれる物に近づくと思います。

ちなみに、『スペシャリスト』と書くと技術者の事だけを想像する人は多いですが、交渉だってその道のスペシャリストが居ますし、製造業だろうが、WEBだろうがなんだろうが、プロフェッショナルとして自分の得意とするフィールドを持たない人なんて、そうそう居ないと思います。

目標3.やりたいことは、「なんとなくの留学」ではなく「何かを目指す留学」で見つける

別に絵がちょっと好きなのであればとりあえず海外のアート系の学校にでも行って、1年とか海外で働いてみたら良いんじゃないですかね。ただ留学するより何万倍も得られる物は多いでしょう。

なんかプログラミングとか楽しそうだな、未来があるかもなって事であれば、とりあえずプログラミングの専門学校入って1年くらい働いてみたら良いでしょう。これもまた、ただ留学するより何十万倍も得られるものは多いでしょう。

それでもとにかく英語がやりたい!という事であれば、翻訳者、通訳者とか目指してみてはどうでしょう。英語にも専門性を持たせるので、超大変ですが、それもまた、ただ留学するより圧倒的に得られる物は多いでしょう。

ここで伝えたい事は『なんとなく、留学しよっかな』から得られる物より『なんとなく、これやってみよっかな』から得られる物の方がまだマシ、やってみたけど違ったと思うなら、別の道に選び直せば良いだけだと思うし、やってみた事から得られる物の方が、何もせず適当に過ごすより圧倒的に意味がある。時間はかかっても良いので、ただ誰かに、何かに流される留学だけはしないようにして欲しいと、自分勝手に願っています。

そして、その道のプロになれるなれないは別の話で、なれなかったとしてもそれを目指す過程で得られる物と、とりあえず留学というノリで得られる物とでは圧倒的な違いがあるという事が今日は伝えたいと思いました。もちろん、その道のプロとしての海外活動が詰めるように僕らのような会社があります、もちろん頼ってくれれば出来る限りの事や情報提供はしますが、頼らなくても勿論結構ですので、是非自分の直感でもなんでも構わないので、自分のしたいことを固くならずに選んで欲しいなと思います。

目標4.『日本から海外へ』ではなく、『海外から日本へ』という考え方

一個人のキャリアの面の話ですが、多くの人が『日本で成功したら次は海外』という認識で居ると思うのですが、この定義自体がまず間違いじゃないかと僕は考えています。

まず、日本人である以上は日本ではいつでも挑戦する事が出来ます。キャリアの拘束力が強い日本においては、一度日本で根を張ったうえでの海外展開は非常にしがらみが多い事も手伝って、国外で一個人としての挑戦に踏み切れる人はどんどん少なくなる。

日本では、個人のキャリア(過去の経歴)を非常に重視にする文化なのにもかかわらず、グローバル人材に対しては「英語が出来れば良い」「人間的に魅力的な人であれば良い」みたいなすごくふわっとした空気があり、非常に寛容的だと思うんですね。グローバル市場にて一個人としての挑戦をまったく試みなかった人間がどれだけ集まった所で、グローバル社会における働き方すら分かりはしない

そもそも、日本で得られるキャリアの根底には『企業に育てられた人材』というベースが多いですが、それは『受動的』であった方が都合が良いという事だと思うんですね。その一方グローバル人材というのは主に『企業を認めさせる人材』である必要がありキャリアの面においても『能動的』である必要がある。これは海外の大学を出たとか、海外年数が長いとかの意味では決してなく、学んだ事や知識、情報、その総力を活かし、その国と企業に自分が必要であると認めさせる過程にある物で、そこから結果的に生まれるのがグローバル人材なんじゃないかと僕は思っています。

つまりは、グローバル人材なんてそもそも企業や誰かが育成しようと考える時点でおかしく、国外にも順応できる適応力を育てようって言うのに、日本の独自文化に押しとどめている時点で謎で、また上層部の声があまりにも大きい日本企業においては、下に着く人間をどれだけ外国人にした所でもあまり意味をなさないことの方が多い。

で、その場合に日本で必要だとされているグローバル人材としての日本でのキャリアを考えた場合、日本の人事制度を前提に考え、日本→海外、では効率が悪すぎる。転職に対する敷居が高い、キャリアにおけるたった数ヶ月のブランクを異常に気にする、学歴至上主義、そして極めつけは30代から渡航するためのビザの選択範囲が狭まる事にもある。

これはワーホリだけの話をしているわけじゃなくて、例えばカナダのような多人種国家において、その地で働き、様々な国の人と仕事をし、名実共に実力を認められれば、次の道筋として永住権(日本国籍のまま、ほぼ市民同様に活動出来る権利)を得られる可能性がありますが、この永住権のカテゴリによっては、渡航年齢が仇となるパターンもあり得るんですね。

また、永住権が取れる、少しでも取る意思があるというのはその国に残る可能性も示唆することがあります。働かせる側に立って考えて欲しいのですが、もしかしたら今後数年に渡って共に活動出来る可能性を持つ人材と、確実に1年やそこらでやめますという人材では、いかに転職文化が盛んな北米圏であったとしても、多少は雇用主側の態度も変わる可能性があるわけでえすね。

なので、別に永住権を取る取らないにかかわらず、若い内に海外で挑戦するという事には、自分の活動範囲が広がるだけで無く、日本でどれだけ必要とされる人間に成長できるかを左右する鍵にもなり得る。

また、個人のキャリア創造という点から見て、海外で得られるグローバル市場における活動(というか、外国人としてその国での実績を認めさせる行動)と、日本社会においてレールの上を走る行動では、得られる物は前者の方が多いと思っていて。日本→海外では、日本での経験はほぼゼロベースとみなされるし何より日本企業は辞めにくいですが、海外→日本では、あらゆる面でゼロからのスタートにはならない。

ちなみに、先ほどから語学留学に対し悲観的に見えると思いますが、それでもTOEICのスコア一つで、選択肢が若干なりとも変わる国が日本なのだから、国外で責任ある仕事経験と、納得の行くスキルを持っている前提のグローバル人材が必要とされない道理が無いわけです。

そしてこの項目の最後に自分なりの言葉でグローバル人材を志す個人へ送りたいと思うのですが、グローバル人材は企業や誰かに育ててもらう物では決して身につかない、自分で成る物だという事を常に心得ておいた方が良いと思っています!

目標5.海外から、さらに別の海外へという可能性

現在、日本からアメリカへの挑戦が出来る技術者、専門職、管理職は本当に極稀だと思うんですね。僕を含めまだまだ実力不足というのもあるんですが、もちろん言語の壁だけじゃなく、純粋に働くための障壁が多すぎる。それはビザの面もそうで、例えばカナダであればその辺の1年程度の工科大学(インターナショナルで150万くらい)の学校に入るだけで3年(※1)は働ける可能性があるが、アメリカの場合は学校に入ったから働けるビザが出るかと言われると、4年制の大学でも確実とはいえないと聞きます。

J-1のような研修プログラムでインターンシップをという人もいますが、やはり1年間だけというのもあり得られる能力値に限界がある上に、他の現地企業に自分から挑戦したりするのは難しい。じゃぁH1Bのような就労ビザを出せる会社で働ければそれが一番なのですが、日本の名も知らぬ会社で働いていた実績と、公開出来ないポートフォリオだけではそれも望めない。そして何より英語圏で働いた事が一切無い(リファレンスがゼロ)というのは、H1Bを出すような大企業の場合だと正直どうなんだろうと思うんですね。

なので、現時点で純粋な就労ビザとしてアメリカで働けるということは、本当に色々な意味で選ばれし者だけという印象が、僕自身未だに強く感じているのと、英語もスペシャリティも薄い状況で行くのでは無く、ある程度世界最大のスペシャリスト達の集う国で振り向いてもらえるくらいのスキルセットを準備して行く方が、アメリカという国において最大限学ぶ上では良いんじゃないかと思うんですね。

そういった面からはカナダのバンクーバーなんかは本当にベストな地域だと思うんですが、理由はここに書いたので、気になる方はご覧頂ければと思います。ただ、ざっくりとした理由だけ書けば、カナダは渡航してから能力向上の猶予期間が現地活動を通して得られやすい反面、アメリカは本当に容赦無い実力主義なので、実力が伴っていなければ誰も見向きもしてくれない。

ワーホリも無ければ学校も高いので、最低限の能力が追いついてない状況でのアメリカ挑戦は、少し無謀なんじゃないかというのが僕の意見です。念を押しますが、あくまで僕の意見であって、何も考えずアメリカ行ってなんとかなったって人も一応います(正確には行ってから考えた人)。あと、アメリカの世界最高峰の大学へ行き卒業出来る人なんかは、もはや僕の話はあまり聞かなくて良いと思います。

なので、そういった様々な国のビザ事情や地域性、立地等を見て、働きやすい地域から英語圏且つリファレンスとしての効力をある程度持つ国と地域、そして仕事内容と必要とされている能力の差異も合わせて選び、英語圏で働いたというリファレンスと共に、日本からももっと、日本でもアメリカでも、もちろんアジアでもヨーロッパでも、様々な国で挑戦してみよう、挑戦しなくても良いけど、挑戦出来ると思える人達がどんどん増えてきてくれれば良いなと思っています。

その結果、世界で通用する日本人(グローバル人材)を受け入れる体制を、企業側も整えていく必要があるんじゃないかなと思う今日この頃です。

※1.1年目:学生ビザ(専門であれば週20時間の就労が可能)、2年目:就労/実務経験(Post Graduation or Coop)、3年目:就業経験(ワーホリ)等

以上、いかがでしたでしょうか?

ちなみに、グローバル人材って流行語みたいだからとりあえず使ってみましたが、僕の認識では『様々な国と人種の隔たりなく、あらゆる意味での利益が生み出せる人間』みたいな感じで考えています。間違ってたらすいません。

あと、ワーキングホリデーを無作為に何の計画性も無くとりあえず使う人も多いですが、専門性の高い留学を考えるのであればやめてください。未来の可能性の一つを潰す事にもなりえます。それから、相談するなら出来ればワーホリ利用前に相談してください、ワーホリ取った後でどうしようっていう相談が減る事を祈っています。(もちろん取った後でも可能性は残ってるので相談はいつでもどうぞ)

それから、当然ながらこの記事はある意味宣伝です。ですが、記事に書いた事は僕らは間違いなくそうだと思っていますし、この会社を作った理由もそういう自分たちの経験と知見からくる物なので、どうやったってFrogの宣伝にはなります。

ただ、多くの人が人生の転換期として考える留学だからこそ、僕ら自身がそうだったように、本当に3年後の自分の選択肢を広げる留学にしてほしいと思っています。

それではみなさま、良き留学生活を〜。

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