僕が16年間で見てきたワーホリとキャリアの話、ワーホリの良し悪し、なぜワーホリ論争は起こり続けるのか

留学

昨今、ワーホリを利用してオーストラリアへ出稼ぎに行く人たちが増加しているらしい。それに伴い現地では、路頭に迷うワーホリ利用者が現地の炊き出しなどに並ぶ姿が報道されているようだ。

僕はこのことについては以前から危惧していた。無計画なワーホリ渡航者が増加すると、それこそワーホリ利用者が国の国益を損ねると規制の対象になりかねない。利用者も人生の大切な1年間、しかも一生に一度しか使うことが出来ないワーホリを使って何をしに行ったのかわからなくなると、利用者側の減少も招く。元々内向き思考が強いとされてきた日本人が、更に外の世界を見に行かなくなってしまう未来に対して危惧してきた。

ただ、それ以前の問題として日本の「留学」や「ワーホリ」とされる制度には以前から大きな問題があった。日本へ帰国した時、その「留学」や「ワーホリ」と呼ばれる海外での長期滞在の期間を、単なる長期休暇としか見られておらず、ネガティブな印象を多く抱かれやすいことだ。そりゃ一年間果物狩りをしたり、飲食店で働いた経験を、経歴上プラスと捉える企業はない。ホリデーは所詮ホリデーという見方だ。

これらが重なるとハッキリ言って日本人が海外へ出る理由が更になくなる。内向きは更に内向きになり、ユニクロの柳井正会長筆頭に、有名人や著名人がいくら『若者は海外へ行くべき』と宣言しても、自分のキャリア上減点される行動を人は好き好んで取ることはない。

なので今日はこれから「ワーホリ」という制度を使って海外で経験を積むつもりで渡航する若者達に対し、さまざまな選択肢を持って欲しいがためにこの記事を書こうと思う。できる限り専門用語を省き、あるがまま、僕が見ているワーホリを書いていきたいと思っている。

まずワーホリといえば稀にX上で、とある論争が頻繁に巻き起こっている。ワーホリを気軽に使うべき派と、計画的に使うべき派の衝突だ。今回は両者の意向をバランスよく取り入れつつ、可能な限り第三者目線で書き記していくつもりではあるが、僕はFrogというIT関係者の海外就労、キャリアチェンジを意識して渡航する方々のサポートを過去10年でこれまで500名近く行っている組織を運営している。当然ワーホリも含めあらゆる制度を最大限活用して、各相談者の到達できるキャリアの最高到達地点を目指す会社だ、海外経験全体を、その人の年収、待遇、評価の向上を目指しており、その先に日本人全体のグローバル化を目指す企業だ。つまり当然だが「ワーホリを計画的に使うべき」と語る派閥の親玉と言っても良いポジションにいると思う。そのためどう足掻いてもワーホリを気軽に利用すべきという考え方については賛同できずにいるのは先に謝っておきたいと思う。ごめんさい。

とはいえ、両者の考えがどのようにしてそこに至っているのかという理解と、それを示す努力はしたいと思う。

ワーホリは気軽につかうべきか、計画的に使うべきか

まず、この両者の考えがそもそもなぜ生まれるのかについて、僕なりの解釈を書き連ねておきたいと思う。

ワーホリは気軽につかうべき派

  • ワーホリはそもそも異文化交流のために採択されている制度であり、キャリア向上に利用するためのものではない
  • 長い人生のうち、海外でマイノリティとして過ごす期間は非常に重要であり、気軽にその期間が得られるワーホリは素晴らしい制度
  • 決断したことはすぐに実行へ移すべき、うだうだ考えて何もしないより、思い立った瞬間すぐワーホリを利用し渡航することが本人にとって幸せ、後悔がない
  • 自分は勢いでワーホリを使ってよかった、そこで得た経験は何にも変え難い
  • ジョブスのConnecting the dotsだ。海外で得た経験が、将来的に何につながるかはわからない「まず日本を出る」という行動がその後、大きな何かに繋がる。計画性より行動力の方が重要

おそらくこの辺りの考え方に近い有名な人だとメルカリCEOの山田氏だと思う。彼がワーホリに言及しているところは聞いたことはないが、彼は世界一周の経験から、日本で事業を興そうと考えたとインタビューでも語っている。彼のように、海外で得た経験が最終的に大きな形として残すことができた人というのは多いのだろう。環境が人を作るという考えはこの考えに似たところがあるようにも思う。そこにワーホリという制度があるなら、まず試しに使ってみるという行動こそ正義と考えることはなんら間違っていない。

先に伝えておくと、これだけ見てもワーホリを気軽に、そして思い立った時すぐに使う行動自体の重要性は理解出来る。そしてその考え方自体は尊重すべきだと思うし、正解の一つだと思うことは先に伝えておきたいと思う。これらの考えを否定しようとは全く思わない。

では次に、ワーホリを計画的に使うべき派の主な論調を見てみよう

ワーホリは計画的に使うべき派

  • そもそも日本の人事から見てワーホリ利用者はネガティブに映りやすい
  • ワーホリは各国で定められている制度が全く違う。うまく利用すれば永住権、現地での長期就労、キャリアの大幅な向上に繋げられる
  • ワーホリに人気な飲食店、フルーツピッキングなどの仕事で英語力は上がらない、人生経験という甘い話に乗り、やっていることは現地民のやりたくない単純労働なだけで、キャリア的にはただのブランクでしかない
  • (自分達は)ワーホリをうまく利用することで、これだけ沢山の選択肢を得られたのに、周りがそれらを知らないのはもったいない

基本的に計画的につかうべき派というのは、自分たちがワーホリを計画的に使ったことで得られた利益を提唱しやすい。

ChatGPTにオーストラリアとカナダのワーホリについて聞いてみても、両者のワーホリ制度に対する意図は以下のように説明される

オーストラリア

ワーキングホリデービザは主に文化交流や旅行が目的とされており、就労はその目的の一部でしかありません。これにより、長期間同じ雇用主のもとで働くことを避けるために、同じポジションでの就労期間が制限されています。これにより、ビザ保持者が複数の異なる経験を積み、オーストラリア国内での旅行や他の活動に時間を割くことも奨励されます。

カナダ

カナダは広大な国土を持ち、多くの産業で労働力不足が問題となっています。特に若年層や短期労働者が必要な分野が多く、これを補うためにワーキングホリデービザが有効な手段とされています。カナダでは、ワーキングホリデービザ保持者が長期的に同じ職場で働くことで、労働力不足の解消に寄与することが期待されています。

ワーホリを気軽に使うべき派の中で、この事実はあまり知られてはいない。ワーホリという制度は唯一無二の制度上同じ物で、どの国の間でも同じ意図と目論見の元で定義されていると思われがちだ。

しかし、実態は全く異なる。全ての国のワーホリで、選択肢も制度も何もかもが異なる。確かにオーストラリアは同業種、同ポジションにおいて半年までという就労規制があり、現地民の労働を守ることを前提に設計されている。この制度下で「キャリアの向上を!」と訴えることが滑稽に映る意味も理解出来る。それなら思いっきり楽しんだ方が得られる物が多いという考えだろう。

しかし、対してカナダは世界最大経済大国アメリカが隣接しているため、ITを筆頭とした主要産業の優良人材は全てアメリカに取られてしまうという地政学的リスクを抱えており、ひどい労働力不足に陥っている。そのためワーホリですら長期雇用へ非常に繋げやす行く設計されているわけだ、理屈を紐解けば簡単な話でしかない。加えてカナダの場合、ワーホリ就労期間が永住権ポイントの加点対象にすらなる場合もあり、ちゃんと考えて運用すれば日本だけでなく、アメリカ、カナダなどで就労機会を得る可能性も秘めているので、多くの人は(特にカナダでワーホリを使う場合は)慎重にという話につながりやすい。

ただ、そこまで考える場合はそもそもワーホリで本当に適切なのか?という疑問も抱くことになる。例えばTPP加盟国同士で人材の交流も容易にしようという試みであるCPTPP(T52)は使えないか?学ぶことがまだあると考えるなら学校へ行きながらオフキャンパスの期間で働けないか?就労先が決まっているとすればYoung professionalsは使えないか?無条件で申請可能なワーホリを本当に今使うべきなのか?そういった考えが生まれ、更に多くのことを知る必要が出てくる。

このあたりは既にFrogのインタビュー記事などを見てもらえれば、証明は済んでいると思って貰って良いだろう。半数以上はワーホリをうまく活用して現地のTech企業で就労しているような人たちばかりだ。ワーホリの持つ可能性というのは、知らないだけで無限大というのが、その実計画性を持つことの無理強いに発展してしまっている姿はよく見かける。

加えて、日本以外の国でどの企業でも働けるオープンワーク期間というのは、人生でそう何度も得られる機会はない、殆どの就労ビザとされる制度はクローズドワークとされ、一つの企業でしか就労許可を得られない物が多く、奴隷ビザと化しやすい。無条件でオープンワーク期間を得られるワーホリなんて伝家の宝刀に映る。特にワーホリを使いたくても使えなかった、既に35歳を越えている人や、就労ビザの就労先が固定されて自由に転職市場に出られず苦労をした人から見れば、なおさらオープンワークのありがたみを認識しないワーホリ気軽勢に対し、苛立ちを抱かせてしまっている面もあるように感じる。

ワーホリを計画的に使え派というのは、シンプルにそれらの可能性を踏まえて計画をしたのかを問うケースが多く、また自分たちが頭を捻ってワーホリを計画的に利用し、制度を骨の髄まで調べているもんだから、なおさら『一生に一度の機会であるワーホリを、そんなに気軽に使える神経が理解できない』と頭の中で考えてしまう。

一生に何度でも取る機会があるビザとして、観光や学生ビザなどがある。「ワーホリじゃなければ働けない」と思われがちだが学生ビザでも多くの国でオフキャンパスとして就労も可能だし、アルバイトレベルならそれで十分だろう。なぜ、わざわざ一生に一度の権利であるワーホリを無計画に使えるのかわからない、というのがワーホリ慎重派の声の代表格ではないだろうか。

両者が相容れる必要はない

今日はこのことが伝えたく、記事にしたと言っても過言ではない。その双方は、相容れる必要など無い。ワーホリは日本国民として生まれた時点で、個人が得られる権利であり、選択肢だ。

それを観光で使おうが、遊びで使おうが、人生経験で使おうが個人の勝手であり、計画的に使うことを無理強いする必要はないし、される覚えもない。一生に一度の権利だからこそ、気軽に使うことも大事な選択肢だと思う。僕も彼らに何かを言おうとは思わないし、僕自身もそこまでワーホリを計画的に使った側では無いが、非常に楽しかった記憶がある。加えてワーホリを大事に大事にと考え続け、結果として30歳までに利用出来なかったというケースも非常に多い。慎重に考えるより、勢いが大事というのも正直頷ける。

それはそれで長い人生において、重要な1ページになる可能性は高い。

そこに計画的にワーホリを使うべきだという横槍が入ったとしても、ハッキリ言えばうざいだけという気持ちもわからなくもない。余計なお世話なわけだ。両者が相容れる必要などないし、各自が自由に使えば良い。各自責任は自分しか取らないのだから、あまり余計な横槍をお互いがお互い入れないことが最も重要になる。

結局はキャリアに活かしたいかそうじゃないか

ただし、仮に「ワーホリをキャリアに活かしたい」という場合は完全に話が異なる。ワーホリを使って海外経験を得たということを、履歴書上に記載し、採用担当者が唸り、希望するポジションを得て、年収や待遇が上がることを想像するとすれば、自分のキャリアに関わる多くの人を巻き込む。当たり前だが『ただ、海外にいました』では誰も頷かない。納得はしない。

上でも書いたが、普通に考えればワーホリという期間が採用時においてプラスに見られることはまずない。当たり前だ、1年の長期休暇、モラトリアム期間を自社のプラスの経験だと考えることはまずないし、1年の短期旅行で英語力がビジネスレベルになることもまず殆どない。そもそも英語力だけを必要とするポジションなのであれば、ぶっちゃけフィリピンやベトナムから人を雇う方が早いし安い。

ワーホリというのは冷静に考えれば長いキャリアで見るとただの長期休暇にしか見られないのだ。キャリアの側面だけを考えるのであれば、寧ろ使わない方が良い。

「弊社ではワーホリ期間を採用時に経験としてポジティブに見てるよ」という企業もいるにはいるが、その多くはワーホリを経由したから待遇や年収が上がったみたいな話ではない。「ワーホリを使って1年海外にいました」という経験に対し、採用者側はあくまで「なんか元気そう」とか「英語ちょっと得意かも?」みたいなその程度の認識にしかなっておらず、実益として自社にどういった利益をもたらすかは、ふわっとしているケースが多く、あくまでそういう意味で”評価する”と言ってるに過ぎない。

それなら、日本に留まって希望職に近い会社でインターンなどを経験した方が、当たり前だが採用企業にとってはプラスだ。わざわざ外国へ行き飲食店の皿洗いや配膳係、フルーツピッキングなどの経験を、自社の利益につながると思う企業は殆どない。

ワーホリという1年の短期労働期間で、キャリアに活きる活動をするためにはワーホリだけでなく、それ以外のビザに関する知識がいる。そして本当に一生に一度だけ抜くことが出来る伝家の宝刀ワーキングホリデーを本当に使うべきかが問われることになるケースが多いわけだ、自分の渡航計画は本当に自分の目指す姿に到達するのか?を何度も何度も説くことが必要になる。これがワーホリ計画的につかうべき勢のメインの論調になるだろう。

ワーホリ業者の実態

さて、皆さん『ワーキングホリデー』をGoogleで検索してみよう。一体どれだけの企業がこのワーホリを利用したお気軽渡航を謳っていることか、不思議に思った方が良い。

ワーホリは儲かる。とにかくどのエージェントも基本的にワーホリを使って欲しい。ワーホリという一生に一度の機会を申請さえさせてしまえば、それがどれだけ無謀な挑戦であったとしても、とりあえず現地の学校や自分たちのパッケージを使うしか選択肢がなくなり、利確が早いためだ。その後その人がどうなろうが基本的には知ったことではない。もちろんエージェントというのはその後のその人のキャリアを考えることが仕事ではなく、手配の手間や負担を減らすことが仕事なので、それは仕事の範疇ではないと言えばそれまでなのだが「計画なんて後回しで良いので、とりあえず申請だけさせてしまえば良い。」こういう旗から見れば無責任な業者も決して少なくはない。

ワーホリを計画的に使おうという考えが生まれたのは本当に昨今のことで、それまでワーホリというのは誰もが旅行の延長線上にある、キラキラした期間として親しまれてきた。それがここ最近はワーホリ利用者一人ひとりが自分の頭と目で見て考え、どうすればその期間を最大限自分の経験値として昇華出来るか、考えるようになってきているということだと思う。

そのため、こういったワーホリをどう活用するのかを論じる機会が生まれたこと自体は良いことだと思う。ただ、無理に両者が関わる必要はない。これまで通り気軽に使いたい人は使えば良いし、そうじゃない人は計画を立てて使えば良いだけなのだ。

ただ、ワーホリ業者やそれを使って金儲けを志す人たちについては、一生に一度の機会を勧める以上、それら多くのオプションの説明義務はある物だと僕は考えている。

疑ってかかれ

騙されないために、といえば少々大げさに聞こえるが、物事は理屈で考える癖は、つけた方が良いと僕は常々考えている。いくつもの見方があるという話だ。

例えば語学学校という場所は良い側面だけ見れば切磋琢磨、英語を伸ばそうと勉強する人たちがネイティブを目の前に英語が学べる環境かもしれない。ただし、うがった見方をすれば英語が出来ない人たちのたまり場であり、そして語学学校運営というのは英語が出来ない人たちが集まる方が儲かる仕組みになっている。つまり、最大利益を出すためには「英語が出来た気にさせて、実際には出来ないままで居てもらう」そういう学生が多い学校程、最も金になる。皆が英語が出来る世の中が到来すると一番困る業種と言いかえることも出来る。

ワーホリもそうだ。ワーホリ業者の大半は年に何千、何万という学生を扱う。一人頭に掛ける時間は少ない方がよい、余計なことは調べなくてよいから黙ってワーホリ申請をし、黙って提示された学校へ通い、黙って言われた通りの道を歩んで貰った方が最も最大利益へ近づく。そしてワーホリはサンクコスト効果、つまり多額の時間と費用を賭けたことに対しては、実際に成果が出ていなかったとしても成果が出ているように錯覚しやすい代表例のような商品だ。

ネットを調べればやれ良い経験をした、世界観が広がったなど、様々な良い声が聞こえてくるが、自分が求めるワーホリ像がその先の何に繋げるつもりなのかは、是非一呼吸置いて考えて見て欲しいと思う。

そういう意味だと、例の炊き出しに並ぶ映像なんかは、一呼吸置いて考える良いキッカケになったのではないかと思う。

ワーホリをキャリアに活かしたいというあなたへ

ここからはワーホリをキャリアの向上のために使いたい人に対して話をする。観光や、未確定な経験や体験を目的にワーホリを使う人達には決して見て欲しいとは思わない。お願いだから出来る限り見ないで欲しい、反応もしてほしくないと思っている。だが、立場上書かないわけにはいかないので書こうと思う。

まずキャリア向上を目的だとするのであれば、基本的に成果というのは年収や待遇で図るべきだ。企業がその人のことをどれだけ必要としているかの指標に、これ以上分かりやすい評価基準がないためだ。多くの人は日本では得られない待遇やキャリアを実現するために、渡航していると思う。

決して忘れられない経験をしたとか、世界観が変わったとか、企業側はそんなこと誰も気にしてない。あなたの小さな世界観が変わった所で、自社には一円の利益すらもたらさない。本当に自分が得た経験や世界観が大きく様変わりして、それが誰かのためになるというのであれば是非起業して頂ければと思う。

そして当たり前だが、ワーホリを受け入れる国の企業も、わざわざキャリアの向上につながるようなポジションに、ワーホリ1年しか滞在せず、英語もおぼつかず、文化も違う外国人に就いて欲しいだなんて普通は思わない。

ワーホリを「ワークが可能なホリデー!」ではなく、渡航先や帰国後のキャリアに活かすとするのであれば、ワーホリだけでなくより多くの制度やビザを検討材料に入れた上で、あらゆる企業側の目線に立って計画をしなければならない。

そのための手段として、最も適切な方法の一つはペルソナを見つけることだ。エンジニア系ならこういうインタビュー記事などを見れば方法論や経緯は割と細かく書かれている、保育士なども人気職だ、事例も多い。まずはこうした人をベースにして方法を洗い出し、自分にどういった選択肢が残されているのかを洗い出す作業が最初にすべきことだ。事例数は出来る限り最近の物で、多いに越したことがない、出来れば10人程度は事例として頭の中で思い浮かべられるレベルが望ましい。ワーホリ云々の前に、海外経験をキャリアに活かすとすれば、それが最初の一歩になるだろう。

下のイベントは年末に行う物だが、Tech系に限る話しでよければそういう事例を知るためにも是非来て欲しい。この内2名は渡航時点でワーホリを計画的に使う予定だった、または使った人だ。使わなかった側の話はなぜ使わなかったのかにも着目して欲しいと思っている。

その上で大きな注意事項として、ビザや制度のルールは毎年大きく変わるということを覚えて置いて欲しい。ワーホリ一つとっても、ある年は渡航後の就労先を決めた状態じゃなければワーホリを使ってはならないと急に政府からお達しが来たことがあったり、ある年は急にワーホリ自体が発行されなかったり、そもそも審査官のミスで1年出る所が数ヶ月しか出なかったりと、とにかくトラブルが多い、日本程しっかりしている国は一般的ではないのだ。こうしたトラブルに陥るケースというのは出来る限り頭で想像出来るようにしておき、対処する上で頼る先や候補を持っておいて欲しいとは思う。

今日は最近話題のワーホリについてとりあえず触れてみた。名前だけが先行し、実態がかなり不透明なワーホリだが、それをどう使うかは個人の自由である。

一方で、知った上で自由に使うのと、知らないままで自由に使うのとでは、僕は知った上で行動に起こして欲しいと周りの人には願うタイプだ。ワーホリ需要に乗っかった記事を書いてみたが、ワーホリについて何か思うことがあれば是非Xなどで共有して貰えればと思う。僕の見てきた経験を役立てて貰える機会としては、日本時間の毎週土曜日の朝にはお気軽相談会も開いている。

ついでに以前日本の留学形態として、正規留学が他国に比べ極端に少ない事情についても少し取り上げたことがある。今だからこそワーホリを筆頭に海外挑戦の意味や存在意義を見直し、日本のガラパゴス化した留学や海外挑戦のイメージを払拭したいとも思っているので、これからも同様の活動を続けていきたいと思う。

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